もしも高専時代のさしす組と出会っていたら⑩

「おかかー!!」

「ぐえっ」

「あ!ねーちゃんのところに逃げ込むのは狡ィぞ!」

「授業で可愛がってやってるだけじゃん、逃げんなよ」

「おかか!!」

今日はいい天気だなぁ、快晴でお絵描き日和、もう少し周りが静かならな。
高専の臨時教員になって十年は過ぎた。
濃い十年だったな、一応本業は絵師なんだけど気がつけば高専所属の一級術師になってんだけど。
同僚の伏黒が今年の一年生に体術の授業をしているのを見ながら絵を描いている。
絵師として思ったより成功したので臨時教員続けるか夜蛾さんとお話した時、どこで聞いていたのか五条と夏油と硝子が私を引き止めたんだよ。
臨時教員のままでいいからってさ、特に何もしてないしその頃は五条と夏油は高専の教師してるから私が教える必要なくね?
そう言ったらそれは違うと力説された、いや違うだろ。
それから蘭と竜胆は私が高専に所属しているからか、そのまま一級術師にもなってた、なんで?
まあどこかで暴れられればいいのか、ふたりは全く気にせず任務の依頼があると嬉々として行くんだけどさ、うん、まあ、いいよふたりがいいなら。

「なんで狗巻がここに来るんだよ……」

「こんぶ!ツナツナ!!」

「棘いつもおにぎりの語彙しかねえから他の言葉喋んねえかなって」

「甚爾はオレらから逃げ回るのが棘の課題だってさー、ほらさっさとねえちゃんの後ろから出てこいよ終わってねーぞー」

「おかかァ!」

「超拒否んじゃんウケる」

「ガキいじめんなよ」

「しゃけ!!」

絵を描いている私を挟んでジリジリと蘭と竜胆が狗巻と距離を詰める。
やめろ他所でやれ絵描いてるの見てわかんだろ。
はあ、と溜め息を吐いて描きかけのスケッチブックを閉じた。
鞄に鉛筆と消しゴムを戻し、それからちらりと蘭と竜胆を見る。

「……絵を描いてんの見てわかるよな」

「や、あの、ねーちゃん……」

「これ授業……」

「すじこ……?」

「いつも、邪魔すんなって、言ってるよな?」

授業ってんなら私も参加してやるよ喜べ。
今日の授業?人の作業の邪魔すんなって言ってるだろ何回でもその身に叩き込んでやっから。
私が立ち上がると蘭は「棘逃げんぞ!」と狗巻の腕を引き、竜胆は「悪気はなかったんだよ!」と一目散に走り出した。
逃がすか。
この後、蘭と竜胆を捕まえた私はそのまま蘭と竜胆に海老固めとチョークスリーパーを決め、さらに蘭と竜胆を犠牲に走り出す狗巻にドロップキックを決めた。
伏黒に何してんだ姐さんと言われたけれど、授業、と言えばアッハイと答えてそそくさとパンダと真希のところへ戻っていく。
語彙はともかく、三人分のごめんなさいが響き渡る高専のグラウンド。
今日もいい天気だなぁ、クソガキ共はみんな元気です。
ちなみに私が三人を締め上げている頃、パンダと真希が伏黒によって宙に舞ったとも付け加えておくわ。

「ツ゛ナ゛ァ゛ァ゛ァ゛!」

「棘ギャン泣きじゃねーか……何やったんだよ姐さん……」

「蘭と竜胆に追っかけられて私のところに逃げ込んできた」

「ママー、蘭と竜胆動かねえけど」

「ママじゃないっつってんだろパンダ、いいんだよどうせケロッと起きるから」

パンダにしがみついて泣きじゃくる狗巻をパンダがよしよしと慰める。
姐さん容赦ねえな……と真希が顔を青くしていた。
伏黒から休憩を言い渡されたパンダと真希、それからこってり私に締められた狗巻。
買っておいたスポドリをそれぞれに渡していると、武器庫みたいなところから五条がひとりの生徒を連れてやってきた。

「や!今日も名前さんにしごかれ……たのは棘だけ?」

「おかかァ……」

「絵を描いてんの邪魔したから、蘭と竜胆が発端でも逃げ込んできたのは狗巻」

「相変わらず容赦ないね……名前さん、この子前に話した憂太ね」

「は、はじめまして!」

「ああ、呪われてるって子」

三人と遅れて高専にやってきた乙骨憂太だったか。
秘匿死刑の対象になってたんだったわ。
五条にじいさんたちを言いくるめてほしいと言われて、五条がこの子に会いに行く前に一緒に上層部とお話をした覚えがある。
高校生が死刑対象?子どもだぞ?オマエらめちゃくちゃ年食った大人だろ?何考えてんだシバくぞと言った気がするな、五条に止められた。
実際この十年ちょっとで何度か上層部に五条と夏油の手綱離すぞと脅しているからか、渋々だけどなんとか秘匿死刑の保留にまでは持ってったんだ。

「この人君の処遇止めるの手伝ってくれたんだよ、まあ、ほら、この人いろんな意味で強いから」

「……五条先生と夏油先生をよく吊るし上げている人、でしたよね」

「五条、何吹き込んでんだよ」

「言葉の綾だよ!でも事実じゃん!!」

好きでやるわけねーだろ疲れんだから。
ついでにあそこで伸びているのは福寿さんの弟たちね、と五条が紹介していると涙目の蘭と竜胆がよろよろと起き上がった。

「この人たち一級術師ね。困ったことや相談したいことあったら話してみるといいよ。蘭と竜胆は頼りにならないかもだけど」

「頼りになるっつーの」

「そうそう、オマエより頼りになるわ」

「生徒の前でみっともなく泣き叫びたいなら続けなよ、逆さまが決定事項になるけどな」

「やりません!」

「オレらいい子です!」

「僕もいい子!」

「……えっと……?」

「ああ、この人たちママの前じゃこんなんだから気にすんな。ママはお姉ちゃんだからさ」

「パンダくんのママ……?」

「パンダ、憂太が混乱してっから」

「しゃけしゃけ」

ちなみにさっきからパンダにママって呼ばれちゃいるけどママじゃないからな。
夜蛾さんがパンダを作った直後に拘束されたのもあってその間面倒見ていただけ。
なんか懐かれてママって呼ばれるようになった。
初めて呼ばれた時はびっくりしたなあ、特に蘭と竜胆が。
すげー顔で夜蛾さん睨んでた、五条や夏油、硝子はドン引きしていた。
いや私たちそういう関係じゃないし。

「というか私娘ふたりいるし……」

「絶賛反抗期だけどな、ねえちゃんあしらってんけど」

「何それ初耳なんだけど」

「だから美々子と菜々子は夏油の任務に着いてってんだろ、ねーちゃんと話せば?って聞いても嫌だってさ」

「別に怪我しなきゃいいよ」

お年頃だからな、蘭と竜胆がやんちゃしていた時と似たようなモン。
まあこの会話でさらに混乱した乙骨がショートして目をぐるぐる回していた。

 

「姐さんはさ、もっと双子たちに素直になってもいいと思うよ」

「十分素直になってるつもりだけどね」

「だからもっとだよ。あの年頃の子はさ、実の親にだって反抗期あるけどあの子たちはもっと事情が複雑だろ?」

ゴリゴリと飴を噛み砕く硝子が大きく息を吐く。
そりゃあね、前に親子喧嘩した時は本当の親じゃねえクセに!って言われたし。
それに一番怒ったのは蘭と竜胆だ。
それから親子喧嘩が兄妹喧嘩にまで発展して美々子と菜々子は夏油のところに逃げ込んだ。
まあ年上の兄ちゃんたちが本気で怒れば逃げるよな、蘭と竜胆だしさ。

「伏黒には親しろよって言ったけど、親って難しいな」

「だと思うよ。私は親じゃないけどさ……姐さんさ、もしも双子たちが謝ったら許す?」

「許すもなにも、そういう喧嘩ですらないよ」

「親子喧嘩できる程親子じゃないって?」

「いや、なんて言うんだろ……私があの子らを引き取るって決めた時から私はあの子らの親でいるつもりだしさ、あの年頃はいろいろ考える時期だろ?私を親じゃないって言っても私はずっとあの子らの親だよ。それは譲らない」

「ふーん……だってさ。美々子、菜々子」

「ん?」

硝子が医務室の外に声をかける。
苦笑する硝子に釣られるようにドアに視線を向けると、遠慮がちに医務室のドアが開いた。
そこにいたのは夏油だ。
夏油はほら、と後ろにいる誰かに声をかける。
すると、気まずそうに美々子と菜々子が顔を出した。
ちょっと怪我してるみたいだけど、元気そうでなにより。
美々子と菜々子は私と目が合うと、そのまま私に向かって一直線、椅子が倒れるんじゃないかって勢いで抱きついてきた。

「うおわっ」

「ごめんなさいおかーさん!親じゃないって、言った……!」

「ごめんなさい!私たちおかあさんのこと親じゃないって思ったことなんてない……!」

「私のところに来てからずっと落ち込んでいたんだよ、嫌われたって」

「……そんなことないのに」

随分と大きくなったふたりの背に腕を回してよしよしとあやすように撫でる。
むしろ嫌われたかなって思っていたのは私だ。
そりゃあ親の私が名目上呪術師なのに呪術師になること反対して、大人としての正論ばかりじゃこの子たちにはキツかったかもしれない。
私さァ、言い訳じゃないけど言葉で生きているより絵を描いて生きてるから、世界共通の正論以外じゃ気持ちを伝えるの苦手なんだよね。
蘭と竜胆は言葉にしなくてもわかってくれるところがほとんどだったから、美々子と菜々子にも自然と同じことを求めていたのかも。
素直にっていうのは、言葉で素直にってことかな。
難しい。

「あと名前さん、事後報告で申し訳ないんだけど……ふたりとも先程二級に昇格が決定したよ」

「いつの間に」

「おかーさん、怒る……?」

「でも、でも私たち呪術師でいたい……おかあさんと、らんちゃんとりんちゃんと、ずっと一緒がいい……」

「……別に私はさ、美々子と菜々子が呪術師じゃなくても家族だと思っているよ。呪術師になってほしくないっていうのは私なりにこの世界に関わって、命を危険と当たり前の世界だって理解したから、せめて子どもたちはそんな世界にいてほしくないって、思っていたんだ」

「……ごめんなさい、ごめんなさい……!」

「私たち、おかーさんの力になりたくて、らんちゃんとりんちゃんの自慢の妹でいたくて……!」

「あー……元気でいてくれれば私の力になってるよ、ずっとふたりは私の可愛い娘だし、蘭と竜胆の自慢の可愛い妹じゃん」

「おかーさん……」

「おかあさん……」

一度体を離してふたりの顔に手を当ててまっすぐふたりを見る。
泣いちゃってさァ、可愛い顔がもったいない。
ふたりは笑っている方がもっと可愛いのに。

「ふたりが決めたならもう言わないよ、でも約束はして。馬鹿兄貴たちは確かに強いけれど、成り行きで呪術師なんて肩書きがあるけど、これはあの馬鹿ふたりとも約束していること。死んじゃやだよ、ずっと元気で、怪我もできればしないで、ちゃんと生きて、私におかえりくらいは言わせて、ただいまって言って」

それだけ約束してくれれば、もう何も言わないよ。
堰を切ったように泣きじゃくるふたりの目元を撫でてもう一度しっかりと抱きしめる。
ちらりと夏油と硝子を見れば安心したように笑っていた。

「二級昇格おめでとう。今日はうちでお祝いしようね」

 

何もない空間から出てきた大きな手にスケッチブックを渡す。
まっさらなページを開いて、ほら、と持ち歩いている画材も渡せば嬉しそうな声が聞こえた。
授業が終わって放課後、まあ普通の学校のように遊びに行く生徒もいれば訓練だと自主的に体を動かす生徒もいる。

『かいていいのぉ?』

「好きなもの描いてごらん」

「すみません名前先生……里香ちゃん、ずっと先生のこと気にしていたみたいで……」

「いいよ、私ももう授業終わったから蘭と竜胆が迎えに来るのを待ってる間は時間あるし」

大きな手がそっと鉛筆を持ってスケッチブックに描き殴るのを見てから乙骨にそう言う。
なんでも乙骨が呪われてる祈本里香が私のことを頻りに気にしていたらしい。
女や大人は嫌いみたいだけど、私には意外と友好的だ。
見た目や能力は確かに過呪怨霊だけど、内面はまだ幼い女の子。
転校初日では他の一年生たちに手を上げたり、真希との任務では完全顕現したり、いろいろあったらしいけれど。

『せんせぇ、折れた』

「削れば平気だよ」

『これ使ってもいい?』

「今は里香に貸してるから聞かなくてもいいよ」

「……名前先生は、里香ちゃんに普通に接してくれるんですね」

「私が攻撃されたわけじゃないし」

「でもこの前弟さんたち……」

「あれはあの馬鹿ふたりが悪いだろ」

この前乙骨に絡みに行った蘭と竜胆が里香に返り討ちをされていた。
憂太をいじめるなってさ、そりゃあのふたりが悪い。
里香は乙骨を守ろうとしただけだろと言えば、乙骨は複雑そうに顔を歪める。
まあ蘭も竜胆もかなりボコボコにされてたしな、少しは懲りたんじゃねえかな。
その後オマエらは小学生かとボコボコにされた後にちゃんと吊るしておいた。
五条と夏油、見ていた一年生からはこれが泣きっ面に蜂……!と現実逃避していたみてえだけど。
鉛筆を置いて里香は悩むように手をさ迷わせて色鉛筆を選ぶ。
女の子だよなぁ、美々子や菜々子、津美紀だってこうやって悩んで悩んで描いていた。
今では三人とも絵を描く機会は少ないけれど、私が作業していると美々子と菜々子は隣でふたりなりに好きなもの描いたり、津美紀は名前さんの真似したの!と塗り絵を買っていたっけ。

「名前先生は普段絵師って聞きました。五条先生にも見せてもらって、凄く綺麗だなあって」

「ありがとう。ここではあくまで臨時教員だし本業は絵師なんだよ。そこに一級術師も加わっちまったけど」

「術式って聞いてもいいですか?」

「あー……なんだっけな、描いた絵が結界になってくれるらしいよ。敵意や殺意も浄化するって言ってたかな……五条が」

術式って言われても今でもよくわからない。
だって絵を描くのが好きなだけ、それを欲しいって言ってくれる人がいるだけ。
無意識に呪力を込めて描いていると言われても、それが私の当たり前だからコントロールも何もない。
それにその絵の恩恵を受けるのは絵を所持している人間だ。
私は描いて満足だからその結界を意識して使ったことはない。

「へえー、なんていうか……その……」

「意識して使ってないのは自覚してるし、それだけで一級に?って私も思う」

「蘭さんと竜胆さんも一級ですよね」

「あいつら腕っ節は強いから。普段は私の個展の手伝いをしてくれてる。自慢ってわけじゃないけど、私の個展結構規模大きくなったから」

「そういう術師もいるんだなぁ」

「なった覚えはないけどな」

「真希さんによく稽古つけてるのは……?」

「実家を吊るし上げてやりたいから教えてくれって息巻いて言われた」

「……先生、絵師ですよね?」

「そういう反応してくれるのは数少ないな」

今では最強コンビの特級術師を吊るし上げる手綱係とか上層部や呪術師に言われてんけど。
七海や灰原、伊地知は本当に絵師なんですよね?って何回も聞いていたけど今となっては言うことはない。
乙骨と話していると、里香ができたぁ!とスケッチブックを私と乙骨に渡した。

『里香とぉ、憂太とぉ、せんせぇ』

「凄いじゃん、上手に描けてんね」

『じょおず?』

「上手上手。乙骨も何か言ってやんなよ」

「えっ、あっ……ありがとう里香ちゃん、嬉しいよ」

『本当?』

「うん……嬉しい……」

「……これは乙骨が持ってなよ、可愛い彼女が描いてくれたんだからさ」

『憂太ぁ、あげる』

「うん……うん……」

スケッチブックを手にした乙骨がくしゃりと顔を歪める。
ぽんぽんと乙骨の頭を撫でてやると、里香も乙骨の頭を撫でた。


親戚のおねえさん
気がついたら一級術師になってた、絵師なんですけど?
相変わらず呪力コントロールの授業を受け持っているし、真希ちゃんに人の吊るし方講座〜容赦なさを添えて〜を開いたりしてる。ちなみに他の受講者は硝子ちゃんとミミナナちゃん。
パンダくんはあれです、小さな頃にお世話している時があっただけです、ママではない。
娘たちの反抗期に悩んだり、大人になっても好き放題の五条くんの手綱握っていたり、上層部に今でもお見合いだのなんだの言われるから片っ端から上層部のおじいちゃんたち吊るしたりと、本当に変わらない。
一級としての腕は主に描いた絵の結界の強度、あと最強コンビの手綱握っているから。
普段は関東事変の元黒幕と元共犯と個展の日程やら細かいことを打ち合わせていたり、蘭くんと竜胆くんと個展のセッティングしたりしている。
絵は相変わらず描いているよ、最近は空の下で青春を謳歌する学生の絵が多いんだって。

灰谷兄弟
気がついたら一級術師になっていた。
いくつになっても暴れ足りない、任務はいいサンドバッグ。
上層部は絶対手綱握れないのでこのふたりに関してはおねえさんだけが手綱握っている。
ねえちゃんが授業してんならオレらもしてやんよ!ねーちゃんオレらかっこいいとこ見せるから!
生徒たちに容赦ない、いつまでもヤンキーです。
ミミナナちゃんの反抗期可愛いなと思ってはいたけど、おねえさんに親じゃないくせに!っていう言葉は見過ごせなかった。
本気で凄んで怒ったのでミミナナちゃんがおねえさんと仲直りしてもしばらく避けられる、しょうがない。
ちなみに見た目は梵天軸。
ただ、喉に刺青はないしいつもカジュアルな格好で髪も下ろしている、おねえさんの個展のお手伝いの時はちゃんと髪セットしてスーツ姿。
最近では棘くんにおにぎり以外の語彙言わせようとして追いかけてはおねえさんに怒られて吊るされるか締められるまでがオチ。

さしす組
夏油くん離反しないで五条くんと高専の教師している軸。
五条くんは相変わらず、口調変えて子どもっぽくなってね?と蘭くんと竜胆くんに言われるし、今でもやらかしてはおねえさんに吊るされる。
夏油くんは生徒を受け持ってはいないけれど体術の授業や座学をすることもある、高専入学前のミミナナちゃんや恵くんの任務に付き添うのがメイン。
硝子ちゃんはおねえさんのこと姐さんって呼んでいるし、おねえさんの相談事に乗ったり反対に相談事に乗ってもらったりしている。ちなみに今の五条くんと夏油くんを吊るすのは硝子ちゃんがやることが多い。
なんで硝子福寿さんにそんなの教わったんだよ!ちょっと待って年々福寿さんにやり方似てないかい!?

一年生たち
みんなおねえさんと会った時おねえさんの勢いに気圧されていた。
そりゃあ目の前で担任容赦なく吊るしたり泣かせたりしたらそうなるよね。
里香ちゃんとも普通に接していたから乙骨くんのよき相談相手として慕われている。
真希ちゃんはおねえさんから吊るし方教わっているから近いうちに禪院の人間が片っ端から吊るされては真希ちゃんの高らかな笑い声が本家から聞こえたとか聞こえてないとか。
棘くんはよく灰谷兄弟に追っかけ回されているのでおねえさんのところに逃げ込む、状況によってはおねえさんの邪魔しちゃうので灰谷兄弟と一緒におねえさんから逃げることもしばしば。
パンダくんは悪気なくママって呼んでは周りからの誤解を生む、だってママだもん。

ミミナナちゃん
お母さんから呪術師になることを反対されて親子喧嘩に発展した、と思ったらシャレにならない兄妹喧嘩になるところだった。
そういう年頃、酷いこと言ったって後悔している。
でも呪術師になることを反対したのはふたりを思ってのことだったので反省、もう傷つける言葉は言わない、喧嘩はあるかもだけど。
おかあさんって呼ぶのは美々子ちゃん、おかーさんって呼ぶのは菜々子ちゃん。

どこかのメロンパン
冬に本来の夏油傑が起こすはずだった百鬼夜行を裏から起こしておねえさんに見つかった。詳細は省く。
なんか物騒なおねえさんにテメェ余計なことしたら吊るすからなって脅されたんだけど……!

 

0巻軸でした!
次で多分最後。
原作軸の一年生たちとおねえさんのお話、それから羂索さんとおねえさんのお話。
羂索さんは逃げた方がいい、吊るされるのは確定している。

2023年8月3日