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木虎藍と水族館デートで手を繋ぐ

「ほら可愛い」「……はあ」先輩が私にニット帽を被せた。なるべく目深に、私が木虎藍だと一般人がわからないように。先輩の押しに負けて水族館でデートすることになったのだ。先輩の言う通り、年相応におしゃれ……新しいワンピースを下ろして、お気に入りの…

ハイレインは近づきたい

可哀想なくらいに怯えきっているのがすぐわかった。俺を咎めるような視線がランバネインとミラから向けられるが、俺は何もしていない。敢えて言うなら、が勘違いしているのだ。の半分は近界民ではなく玄界だ。それを知ったのが最近だったからか、やけに余所余…

エネドラの優越感

「エネドラ、やり過ぎだよ」「うるせえな、お前が口出しすんな」鬱陶しい。液体化してるはずのオレの手を掴んだのは、玄界の血が流れてるくせに上層部に手厚い扱いをされている女。同じくらいの年代でトリガー角のないやつ。与えられているノーマルトリガーが…

大規模侵攻でのある活動

※もしもがアフトクラトルだったら※父親が重役なのでそれなりに地位は高いため、様付けされてる※自分が半近界民ということは知ってる※トリオン量が多いのと半近界民ということで角はなし何が起きたかわからなかった。ねえ、ミラが持ってるのはエネドラの手…

諏訪洸太郎に縋りつく

コウタの隣に知らない女の子がいた。腕を絡めて、可愛らしく色づけた唇から好意を伝える。コウタも嫌な顔なんてしないで、むしろ嬉しそうに笑ってそれに応える。私に気づいた女の子がにんまりと笑ってコウタとの距離をさらに縮めて口を開いた。──なんかより…

諏訪洸太郎と水族館デート

──じゃあ明日、この水槽の前で待ち合わせな。コウタが赤ペンで大きく丸を付けたパンフレットを見つめる。現地の現地集合、と言えばいいだろうか。水族館なんて初めてだし、いくら1人に慣れてるとはいえあの、さすがに1人で水族館に入るのは緊張する。と思…

諏訪洸太郎とご飯

「、飯食ってこうぜ」コウタの指すファーストフード店を見て首肯した。今日はまた一段と冷える。お互いに授業は午前中だけだったし、今日はボーダーの防衛任務も非番。二人揃って手袋をしてないから私の右手とコウタの左手を繋いだままファーストフード店に入…