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祝福の後で

六月は繁忙期だ。ほぼ毎日のように式の予定が入っていて、うちはプロデュース会社だから式場なんて日替わりだ。都内の移動できる範囲、私は免許は持っているけど生憎と車は持ってない、というか都内を移動するなら電車やバスといった公共交通機関の方が充実し…

だってかわいく見せたいじゃない

私もあの飲み方はないなと反省している。久しぶりに仕事で胸糞案件があって、でも仕事だからって割り切ってはいたけれど。でもやっぱり思うことはたくさんあって。吏来とのサシ飲みだから抑えなきゃって思ってはいた、でも今回は無理だった。その結果?酔い潰…

据え膳食わぬはとは言うけども

珍しくが俺の肩に寄りかかった。いつもは俺がの肩を借りているのに、珍しい……というより初めてかもしれない。いつもとは違う様子に内心首を傾げたが、そっと声をかけるとううんと唸るような返事が返ってくる。はらり、滑り落ちた髪がの真っ赤な項を顕にした…

君のことは知っているつもりでも

俺があの子について知っていること。生き物が好き。酒が好き。煙草は吸わないけどシーシャは好き。夏生まれ、俺と誕生日が近いんだなって言ってた。ウエディングプランナーやってて、いくつも素敵な結婚式を挙げた実績のあるプロデュース会社に勤めている。あ…

それが彼との距離

約束の待ち合わせ時間が近づく。約束の待ち合わせ場所に近づく。途中、何度か歩みを止めて道中のお店の窓ガラスに映った自分を見た。前よりも伸びてきた自分の髪、どうしても毛先は少し跳ねてしまうけれど、変じゃないかな。通っている美容院でおすすめしても…